こんにちは、かぴ男です。エアラインパイロット10年やってました。
第2回目の緊急事態宣言が、とうとう発令されました。
世間は、2回目だからと言って、「どうせ、大丈夫っしょ」と、油断している人が多いようです。
しかし、航空会社にとっては死活問題。そして、航空会社の社員や、航空会社を目指している人にとっては、将来が不安でしょうがないでしょう。だって、あなたが勤務している会社がなくなってしまうのだから。
最近、ニュースで、”ANA・JAL減便率15%”とか、見ませんか?ここだけの話、コレ罠です。
「なーんだ、たった15%か。」って、単純な話にいきません。ここだけの話、減便率だけ見ても無意味です。
この記事では、“減便率にだまされない航空会社の本当のヤバさ”を、元パイロットの僕が、徹底解説します。
本当は、減便率以上にやばいんです!
結論から言います。
減便率ではなく、提供座席数と搭乗率を見るべき
減便率というのは、元々あった便がなくなる率。例えば、羽田→伊丹路線場合、1日20便運航されてたとします。それが、10便になってしまったら、減便率は50%です。
しかし、便数はそのままでも、大型機から小型機に変更されていたら、どうなると思いますか?ここだけの話、機材変更されていても、便数が20便のままであれば、減便にカウントされないのです。
一番大事なのは、「お客様がどれくらい乗ったか」です。運航した便数では、ありません。ちなみには、航空会社は搭乗率7割程度で、儲けがでるとされています。
では、実際の数字を見てみましょう。
今回は、JALの国内線を例にして解説します。国際線は、壊滅状態なので、分析する必要はありません。
以下は、JALの公式発表で、2020年年末年始の利用状況です。
【減便率】は、計画比33%減。
【提供座席数】は、29.9%減。
【搭乗率】は、43.5%(前年比37.3%減)
ここで、疑問。減便数以上に、提供座席数が減っていいません。なぜでしょう?
それは、臨時便、一部路線の大型化です。
まとめると、
JALが提供しているサービスは3割減り、そのサービスをお客さまは、半分も使ってない。
ツイッターでも、ガラガラの飛行機がトレンドに上がっています。
https://twitter.com/Yutata1208/status/1339172843909644288
パン屋さんで例えると、1日100個提供するパン屋さんが、70個しか作らず、30個しか売れなかったら、どうなりますか?
まとめ
本記事では、「減便率ではなく、提供座席数と搭乗率で、航空会社の本当のやばさ」を解説しました。いかがだったでしょうか?
コロナ禍で、航空業界を取り巻く環境は、大きく変わりました。常に情報をアップデートしないと、どんどん取り残されいきます。あなたが、昔描いた夢は、もうありません。
このブログでは、あなた(お客様)には知られていない、空の世界を、嘘偽りなく、あなただけにご紹介します。
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では。
おわり。