こんにちは。かぴ男です。エアラインパイロット10年やってました。
コロナ渦で火の車のANA。そんな中、航空業界の誰もが気になるANAHDの決算発表。その内容は、過去最大の大赤字。本記事では、決算の詳しい内容と、今後のANAをパイロット目線から分析していきます。
記事を読めば、ANAの今、航空業界の現在が、簡単に把握できます。パイロットは、操縦していればいい時代は終わりました。会社選択であなたの人生は、大きく変わります。
航空業界に対する不安は、わかります。でも、根拠のない不安は良くありません。だから僕が、おばあちゃんにもわかるように、解説します!
ANA決算の内訳
結論からいいます。
過去最大の大赤字
では、詳しく簡単に解説します。前期最終赤字最大って言われても、意味わかりませんよね。「え?前期?後期もあるの?」とか、思ってしまいます。
まず、決算とは、その期間のお金の流れを発表しています。あなたで例えるなら、「今年は、100万円貯金できなぁ」みたいなこと。
今回発表されたのは、ANAHDの2021年3月期の連結決算、過去最大の大赤字。
ANAHDとは、厳密に言えばANAとは違います。ANAHDは、ANAグループの持株会社です。
簡単に言うと、ANAグループの代表会社みたいなもの。例えるなら、野球部の部長がANAHD、部員がANA、ANAウイングスなどの子会社です。あまり馴染みがないのですが、ANAはANAHDの子会社です。
次に、”2021年3月期の連結決算”とは、
2020年4月1日から2021年3月31日までの、ANAグループ全体の決算です。
最後に、過去最大の大赤字となった額は、4046億円。昨年2020年3月期の連結決算は、276億円の黒字。数字が大きすぎて、わかりづらいですよね。億とか日常的に使わないし。
例えるなら、手取り年収が400万円の時、今年使った金額600万円で、200万円赤字だったと同じこと。
ちなみに、連結とは、グールプ全体の決算のことを言います。

ANAの有利子負債

さらにに言うと、ANAHDの有利子負債は、1兆6554億円。もうわけのわからない数字です。去年の黒字が、276億円を考えると、有利子負債の1兆6554億円の大きさがわかります。有利子負債とは、利子を払わないといけない借金。例えるなら、毎年100万円しか貯金できないのに、6000万円借金するようなもの。あり得ない金額ではありませんが、莫大な金額だと言うことは、間違いありません。

決算発表のタイミング

いつも思うのでが、ANAのメディアコントールは上手だと思います。今回の決済発表も、ゴールウィーク前にしています。なぜ、ゴールデンウィーク前に発表したかと言うと、株価の影響を最低限にするためです。決算発表から、株取引が始まるまで、5日は休日なので、投資家の意識が少なからず薄まります。

まとめ
わかってはいましたが、ANAHDの決算は大変厳しいものになりました。でも、あなたが気になるのは、「ANAHDはどのくらいヤバいのか?」ではないですか?
お金の話だけになってしまいますが、ANAHDの自己資本比率は31%あるので、すぐに倒産することは、なさそうです。
ただ、今のコロナの状況が長引けば、もっと借金を増やすか倒産するかを迫られます。JALがそうだったように。
これからも、航空会社・パイロット・CAのこと、惜しみなく情報発信してきます。
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最近は、質問が多いので、お時間かかるしれませんが、必ずお答えしてきます!
では。
おわり。