こんにちは、かぴ男です。エアラインパイロット10年やっていました。
あなたの会社に尊敬できる先輩は、いますか?もしいなければ、あなたの将来やばいです(汗)だって、その尊敬できない先輩が将来のあなたの姿ですから!
でも、安心してください!僕も、尊敬できる先輩、そんなにいなかったですから。僕がエアラインパイロットやっている10年間、尊敬できるパイロットは1人だけ。
もちろん、人間として尊敬できる先輩パイロットはたくさんいます。そして、僕よりも能力があり、僕よりも頑張っている先輩パイロットはたくさんいました。
本記事では、僕が副操縦士時代、尊敬できる先輩パイロット(機長)について、お話したいと思います。
記事を読めば、パイロットという特殊な世界で、どんな人が尊敬されるのか。明日からあなたが、後輩にどう振る舞った良いのか。そして、尊敬される先輩になるには、どうすればいいのかが、わかります。もう、後輩から見下されたくないですよね?
尊敬される先輩の6つ条件
僕が、副操縦士時代、マジで尊敬できる機長が、1人いました。
副操縦士とは?
コックピットには、基本的に2人のパイロットがいます。進行方向を前とすると、右側に座っている人が、副操縦士、左側が機長。会社員で例えると、機長=部長、副操縦士=部下みたいな感じ。厳密に言うと違うのですが。
ちなみに、機長が、「今日、右側の景色見たいから、右席座っていい?」みたいなことは、できません!訓練を除いて、機長は絶対に左席なのです。
大概の先輩機長から、ご指摘を受けるとあまり気持ちいいものでは、ありません。あなたも上司から指摘を受けたら、「何くそ〜!」って、思いますよね?
でも、僕の尊敬する機長(以下 尊敬できる先輩パイロット)からは、何言われても「わかりました!勉強なります!」みたいな、前のめりで意見を聞いていました。むしろ、もっと意見が欲しかったなぁ。
本記事では、そんな僕の尊敬できるたった1人の機長をご紹介します。あなたも尊敬できる先輩は、いますか?いなかったら、あなたの人生、確実に終わりです。さっさと転職しましょう!その尊敬できない先輩が、あなたの未来です(涙)
尊敬できる先輩機長の理由は、たった6つだけ。
- 冷静沈着
- 根拠が明確
- 使えるものは使い、最高の結果を出す
- 不要なものは、すぐ捨てる
- 他人のことは、どうでも良い
- 毎日勉強
冷静沈着
冷静沈着は、パイロットには必要不可欠な能力。たまーにいるんですよね、何か普通じゃないことが起こると、慌てるパイロット。
尊敬できる先輩パイロットから言われたことを、今でも覚えています。
あれは確か、目的地に行けなくて、ダイバードしないと行けない時、いきなり管制からルートを変更されて、FMSに高速タイピングで打ち込んでる時でした。
「そんなに慌てなくていいよ、慌てたって間違えるだけだから」
ルートとは、目的地までの経路のこと。飛行機は、あらかじめ飛ぶ経路を管制官に伝えなければなりません。
FMSとは、飛行機に搭載されているカーナビみたいなもの。目的地や経路を打ち込むことによって、飛行機に表示されてます。
”慌てたら間違える”って、超当たり前こと。頭じゃわかっているですよね。どんなパイロットも。でも、いざって時、人間って慌ててしまうんですよね。
で、言い方も、トゲのない言い方で、僕の心に素直に響いたんです。本当に素直に、「的確なアドバイスありがとうございます!慌ててすみません!他に何かあったら、遠慮なく言ってくだっさい!」って、素直に思えるんです。
あなたは上司に、「お前なにやってんだ!早くしろ!ボケ!」みたいなこと言われたことないですか?はい、その上司、できない上司です。さっさと転職しましょう!
後から考えたのですが、
- 一言一句
- タイミング
- 口調
が、完璧でした。
慌てると、言葉、口調は雑になり、ミスも起こる。でも、尊敬できる先輩パイロットは、何が起きても冷静沈着なんです。
根拠が明確
尊敬できる先輩パイロットが言う言葉、全てに明確な根拠があるんです。
例えば、
フライト中「燃料2000lb削減できるから、高度2000ft変えるね。」とか、「今日は、風が20時ごろから変わりそうだから、滑走路変わりそう」とか。
自分の意見だけを言うのでなく、ちゃんと根拠が明確なんです。
あなたは上司に、「この文章デタラメだから、やりなおし!」とか、「お前の態度なってなってない」とか、言われてたことありませんか?
「は?デタラメって言われたって・・・態度ができてない?・・・じゃあ、どうすれば?」って、思いますよね。
できる上司は、なぜデタラメなのか?どんな態度が良い態度なのか、明確答えられる上司です。多くの上司が、その上司独自ルールを作り上げ、独自ルールに反していたら、アウト!みたいな状態。
尊敬できる先輩パイロットは、ぶっちゃけ厳しいです。でも、根拠が明確で理論的。感情に左右されず、的確に判断するのです。
全てを使い、最高の結果を出す
これ、パイロット用語で、CRMって言います。Crew resource Managementの略。簡単に言うと、「使えるものは最大限使って、最大限のパフォーマンスを発揮しましょう!」って、こと。
パイロットは、飛行機、パイロット、CA、管制官、地上スタッフ、お客さまなど、あらゆる人・物を使って、最高のフライトをしなくてはなりません。
最高のフライトとは、安全に、快適に、時間通り、燃費良く、フライトすること。
尊敬できる先輩パイロットは、あらゆる人・物を、的確なタイミングで、最適にマネージメントするんです。
不要なものは、すぐ捨てる
パイロットは、考えることが腐るほどあります。1便をとって、何百個、何千個と、物事を処理しなければなりません。数が多いほど、不要なものは、さっさと頭から切り捨て、考えるべきことに集中しなければなりません。
あなたの家でも同じことが言えます。最近では、アメリカでも活躍されている近藤 麻理恵さん。「トキめかない物は、すぐ捨てなさい」的な考えをも持っています。
さすがパイロットは、上空では、トキめくorトキめかないで判断することはないですが、似たようなものがあります。
例えば、エンジン燃えてるのに、到着予定時刻は何時かなぁ?って、考えるパイロットはいません。つまり、何が言いたいかと言うと、時間は捨てます。
上記は極端な話ですが、不要なもの、不要な情報は、捨てます。でないと、対処すべきタスクに対応できません。
尊敬できる先輩パイロットは、不要な情報、不要なものは完全無視するんです。
他人のことは、どうでも良い
これ、“日本人パイロット”あるあるなんですが、他のパイロットがこう言ったから、私もこうしなければいけないみたいな雰囲気があります。島国特有の「出る杭は、打たれる文化」。
先輩パイロットがこう言ったから、後輩パイロットはそれに従わないといけないみたいな暗黙ルールがあるんですよ。
例えば、
フライトの欠航を決める時、パイロットによって、欠航するorしないが、別れるんです。先輩パイロットが行ってるのに、後輩パイロットは欠航するとは言いづらいんです。現役パイロットなら、わかってくれるはず!
でも、この尊敬できるパイロットは、
先輩がどうであれ、自分の中に確実な根拠があり、それを元にフライトの可否を決めるんです。他人の情報は活用するけど、決断を自分の根拠でするんです。
毎日勉強
パイロットには、勉強不可欠。でも実際は、毎日勉強している人なんて、ほんの人握りです。その一握りが、この僕が尊敬するパイロットなんです。
しかも、毎朝4時に起きて。もう頭が上がりません。
まとめ
本記事では、尊敬できる先輩パイロットについて、ご紹介しました。あなたは、いくつ当てはまりますか?
まとめると、
- 冷静沈着
- 根拠が明確
- 使えるものは使い、最高の結果を出す
- 不要なものは、すぐ捨てる
- 他人のことは、どうでも良い
- 毎日勉強
ぜひ、明日からのお仕事に役立てていただければ光栄です。あなたの姿は、後輩の未来の姿です。
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