こんにちは、かぴ男です。エアラインパイロット10年やってました。TOEIC800点あります。
「パイロットって、英語ペラペラに決まってるじゃん!」って、みなさん、よく勘違いします。確かに、管制菅としゃべる英語は、ぺらぺらです。しかし、日常会話になると、ほとんどのパイロットが片言になります。道端で、外国人にいきなり話しかけられて胃が痛くなるのは、パイロットも同じ。あなたが乗っている飛行機のパイロット、英語がカタコトだったら、ちょっと不安ですよね?
ここだけの話ですが、あなたが思っているほど、パイロットは英語を喋れません。パイロットを夢見ているあなたであれば、英語が苦手だからと言って、パイロットの夢を諦めてしまったら、もったないです。学校給食を半分残すくらいもったいないです。
本記事では、実際のパイロットの英語能力について、赤裸々に解説していきます。記事を読めば、英語ができないあなたでも、パイロットの道が簡単に見えてきます。そして、もう飛行機乗りたくなくなるかも。
なぜパイロットに英語が、話せないのか。
結論から言います。
パイロットが使う英語は、すべて決まっているフレーズだから。
上記Youtube動画で、実際のパイロットと管制官との会話を聞いて、どう思いましたか?お客様からすると、かなり早いスピードで会話していると感じるでしょう。しかし、発音はどうですか?何回か聞いてると、「あれ?毎回同じフレーズ使ってるな。」と思いませんか?
そうなんです。パイロットは、決まったフレーズを日本語発音で、使っているだけ。むしろ、決まったフレーズを使うことが、推奨されています。なぜなら、パイロットが使う英語は、すべて管制方式基準で決まっているからです。
僕の実体験ですが、副操縦士時代、管制方式基準にない英語で、管制官に話しかけたら、機長に「それ、管制方式基準に載ってるの?」って、注意されました。正直、僕、「英語ならいいでしょ…」って、思いました。
つまり、パイロットは“管制方式基準に載っている英語”を使わなければいけないのです。それには、理由があります。管制方式基準に載っていない英語を使うと、間違えがおきるからです。
例えば、離陸許可の場合は「Runway 24, Cleared for take off」、着陸の場合は「Runway 33 Cleared to land」という、フレーズを必ず使います。「You can take off on the Runway 24」とかは、使いません。英語ならなんでもいいように思うのですが、勝手に文章作ったら、お仕置きです(涙)管制指示の聞き取りミスで、航空業界ではたくさんの事故・インシデントが起きていす。
例えば、以下の例です。
パイロットの募集要項に、英語はない
「本当にパイロットに英語は、必要ないの?」と、疑う人もいるでしょう。パイロットになるには、自社養成や航空大学からなるのがメージャーなのですが、どちらの募集要項を見ても、英語資格の要件はありません。つまり、英語はそこまで重要視されていないのです。ごくまれに、TOEIC600点などの要件が要求されることがあります。
自社養成や航空大学が気になる方は、こちら↓をどうぞ。
国際線、外国人パイロットとの乗務、英語のマニュアルなど、航空会社に入社したら、少なからず英語は必要になります。しかし、ある程度できれば、いいのです。そして、航空会社によっては、選考過程で英語の試験が出されることもあります。
実際のパイロット英語力
パイロットに英語がカタコトだからと言って、全く不要なわけではありません。なぜなら、少なくても管制官とのやり取りは、少なくとも英語だし、マニュアルが英語で書かれている会社もあります。
じゃあ、実際、現役パイロットは、どのくらいの英語能力なのか。
これは、会社にもよるのですが、
僕の肌感覚、周りのパイロットは、TOEICに例えると、700点前後の人が多いです。
パイロットが、英語を必要とする時は?
基本、日本の航空会社でパイロットになる場合、上記の説明通り、ある程度の英語能力で十分です。しかし、これには例外があります。
- 外国の航空会社で働く場合
- 外国人の多い航空会社で働く場合
- 新規航空会社でマニュアルが英語しかない場合
この条件が当てはまる場合、かなりの英語力を必要とします。
まとめ
パイロットに英語は、それほど必要ないのは、わかっていただけたでしょうか?あるに越したことはないのですが、英語よりも他のことを、優先することをおすすめします。
これからも、航空会社・パイロット・CAのこと、惜しみなく情報発信してきます。
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最近は、質問が多いので、お時間かかるしれませんが、必ずお答えしてきます!
では。
おわり。