こんにちは。かぴ男です。エアラインパイロット10年やってました。
コロナ渦で、以前に増して、航空業界がひぃひぃ言っています(涙)あなたの好きな航空会社なくってしまうかも…あなたの航空会社は、本当に大丈夫ですか?
そんな中、ビックニュースが飛び込んできました。
な、な、なんと、株式会社AIRDOと株式会社ソラシドエアが経営統合!
この記事では、AIRDOとソラシドの経営統合をおばあちゃんにもわかるように、ご説明します。
ぶっちゃけ、航空業界って、パイロットをはじめ、専門職の人が多く、経営のことになると、現役社員でもトンチンカンな人が多いです。
でも、この記事を読めば、AIRDOとソラシドの経営統合について詳しくなれます。経営状態を知れば、自分の会社に不安を持たなくて済みます!将来の自分、愛する家族を守る為に、会社のことを簡単に理解できます。
株式会社AIRDOと株式会社ソラシドエアが経営統合

まず、はじめに言っておきます。
AIRDOとソラシドが合体して、新しい会社ができるわけではありません。
これ、勘違いする人がめちゃくちゃ多いのです。
今回のニュースを簡単に説明すると、
「AIRDOとソラシドエアは、そのまま2社とも残すけど、協力して飛行機飛ばすよ!」って、こと。
ニュースは、こちら↓
経済用語って、とっても難しいですよね(涙)でも、大丈夫。僕が、おばあちゃんにもわかるようにご説明します。まずは、図を見て、イメージを掴んでください。
【統合前】

【統合後】

合併とは違い、統合とは、「チームリーダーを新しく作って、同等の立場で頑張ろう!」ということ。ドラゴンボールで例えると、悟空とベジータが、フィージョンした感じ。

統合前後の違い 【社員目線・お客様目線】

じゃあ、実際、統合前後では、あたなたにとって、何が違うのか。社員目線とお客様目線で見ていきます。
統合前後の違い 社員目線
何と言っても、1番の違いは経営方針。
統合前は、AIRDO・ソラシドエアの各社で、独自に経営方針を決められましたが、この2社が子会社化したら、親会社の指示に従わなければなりません。つまり、親会社はAIRDO及びソラシドエア双方から構成されるので、双方の経営方針が混ざると言うことです。
今まで自社だけで決定できたことも、親会社の指示に従わなければなりません。例えば、路線、便数、給料など。
ただ、2つの会社が協力し合うことで、経費は抑えられます。今まで各社ずつ必要だった施設、道具、車両、知識、人材など、共有することが可能です。

統合前後の違い お客様目線
お客さまにとっては、大きなメリットは、両社でマイル加算です。
実際、マイル合算が発表されています。
その他のメリットは、特にありません。両社ともブランドは、残るので今まで通り変わりは、ありません。
なぜAIRDOとソラシドエアは、経営統合したのか?
答えは、簡単です。
両社とも経営状態がやばいから。
会社の経営状態を判断する方法の1つに、自己資本比率があります。ドラクエで例えると、HP。すなわち、残りの体力。自己資本比率は、会社の残りの体力を表します。
両社、最新(2020年6月)の自己資本比率を見てみると、
- AIRDO 5.9%
- ソラシドエア 13.9%
一般的に、40%以上で優良企業、30%前後で普通企業、10%以下で危険水域と言われています。あくまでも自己資本比率は、経営状態をはかる1つの手段です。他の指標を含めての総合判断が必要です。
それにしても、AIRDOの5.9%は、瀕死に近い状態です。
最新(2021年6月)の航空会社を数社見てみると、
- ANAHD 31.4%
- JAL 46.7%
- スターフライヤー 19.0%
上場していない航空会社がほとんどで、決算発表をしていない航空会社もあるので、一概に言えませんが、他社と比べてもAIRDOとソラシドエアの経営状態は、やばいことがわかります。
ちなみに、自己資本比率を増やすには、手元資金を増やす必要があります。借金でもOKですが、ドーピングみたなものです。ANAHDは、自己資本比率が31.4%ありますが、有利子負債も約1兆7000億あります。この負債で、小さい国なら買えちゃいそうですね。

統合と合併の違い

統合とは、「複数の会社が、株を管理する新しい会社(親会社)を作り、その子会社になること。」
簡単に言うと、統合とは、「1人のリーダーの元、チーム一丸となって頑張ろう!」って、こと。ドラゴンボールで例えると、悟空とベジータが、フィージョンした感じ。
合併とは、「複数の会社が、完全に1つの会社になること」。ドラゴンボールで例えると、魔神ブウが悟飯やピッコロを吸収するイメージ。

まとめ
今回、ちょっと経済のちょっと難しいお話でした。
簡単にまとめると、
AIRDOとソラシドエアは、今まで通り運航するけど、一緒に協力して飛行機飛ばすよー!って、こと。
僕としては、親会社の名前が気になりますが…
海外でも同じようなことが、ありました。それは、エールフランスとKLMの経営統合。名前は、そのままの「エールフランス-KLM」。子会社のエールフランスとKLMは、それぞれで飛行機飛ばしてます。
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